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5月に挙式されるお客様が
小物合わせにご来店いただきました
いつもご来店は19:30です
私どもの店の営業時間は20:00までなので
接客時間が30分しかない!
もちろんそんなはずはなく・・・・
接客が終了したのは、21:30です
うちの店の閉店時間は決まっていません
お客様が帰られる時が閉店時間です
今日お越しいただいたお客様はいつもこの時間です
しかし、この時間しか来られない理由があるんです
年中無休でブランド牛の子牛を生産している新郎さん
朝早くから株式会社スタイルの農業に従事しているお嫁さん
同世代のカップルが自由に使っている時間に
そのほとんどを真剣に仕事に打ち込んでいるんです
今の若い人は・・・・などという言葉は
このお二人を前にしていると、着易く使えなくなります
家畜と、野菜の違いはありますが
お二人とも イキモノ を育てています
彼は若いのですが大きな夢に向かっていて
休みが一日もないのを苦にしません
最初の頃「なんで休みを取らないの?」
って質問したのですが
彼の答えに絶句しました
「祖父ちゃんが可哀想だから・・・」
何でも、朝一の牛の面倒は辛いので
その仕事は若い自分がやる!
もうその一言だけで分かります
彼の仕事に賭ける責任感とやる気
そしてなによりも生後8カ月で売られていく
子牛達への深い愛情
今日の会話で、子牛毎の個体番号の話になり
じゃあ・・育てた子牛がブランド牛となって
自分の食卓で頂くことになったら
可哀想で、食べるのはちょっと躊躇しますよね?
と気軽に質問した私に
近い将来のお嫁さんである、彼女が一言
「売らなければ商売にならないよね?」
うーん・・・私の子供とたいして変わらない年齢なのに
このカップルの仕事に対する真剣さは凄い
なんだか、いろいろと教えられた一日でした
そんな彼女が来店して、何やらビニール袋を出して
「これ、今日の朝一に収穫した小松菜です」
よかったら食べてください
新鮮な小松菜です
お洒落な外国土産でもなければ
グルメなブランドチョコでもありませんが
こんなに嬉しく思えたことはありません
今日も夜遅くの来店で申し訳ないです
そんなことを思いながら
一番愛着のある手土産を持って来てくれる
その気持ちだけで充分です
帰り際お嫁さんが
「もう、ここに来ることは無いいんですよね?」
と一言
その言葉を聞いただけで、我が子のように愛おしくなります
「いつでもおいでよ、用事なんかなくてもいいから」
自然に口からでるのは
このおふたりだからでしょうか
いつも仕事を終えてから、ご遠方からきていただきました
「何時でも待ってますから」
仲良く帰っていくふたりの後ろ姿に
心のなかで声を掛けていました